ろくろ成形用白磁坏土の量産化研究

■化学食品部 ○佐々木直哉
■九谷焼技術センター 若林数夫

 九谷焼の坏土の中でろくろ成形用坏土は,特に成形性が重要となるため,花坂陶石の水簸物(すいひぶつ)に木節,蛙目粘土を添加し調整されている。しかし花坂陶石の水簸物にはFeが多く,木節,蛙目粘土にはFe,Tiが多く含まれているため,焼成するとねずみ色がかった素地となる。業界としてもこの焼成色を白くし,ろくろ成形による手作りならではの様々な加工を施すことにより,高品質で高付加価値のある商品を作ろうという強い要望があった。そこで平成15〜16年度にかけて当センターにてろくろ成形用白磁坏土の開発を行った結果,業界でも高い評価を受け,実際に実用化に向けた動きとなった。
 平成17年度は,昨年度までの基礎データをもとに実用化に向け,実際に業界で量産化を行い,管理項目をあげて安定した坏土の供給を目指し,技術移転を目的とする。

全文(PDFファイル:68KB、2ページ)

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