鮮やかな色漆を用いた輪島塗製品の開発  ―新しい色による商品開発を支援―

 工業試験場では、光を反射する雲母材(従来品より輝度が高い顔料)を用いて、パール調の鮮やかな色漆を開発し、県内の漆器業界に成果普及を図ってきました。

 このうち、輪島漆器商工業協同組合員の5社からなる若手グループが、World Wide WAJIMAプロジェクトを立ち上げ、いしかわ産業化資源活用推進ファンド事業の支援を受けて、このパール漆を応用した新商品の開発に取り組んでいます。工業試験場は漆と顔料の調整方法や漆器デザインの開発を支援し、事業参加企業がビアカップやスプーン等、カラーバリエーション豊かな30種以上の新しい輪島塗製品を開発することができました(図1)。

 開発した輪島塗製品は、いしかわ伝統工芸フェア2013に出展され、これまでの漆器にはない独特の色味が注目を集めました(図2)。

 今後も県内業界に向けて漆器製品のデザイン開発を支援して行きます。

 


図1 鮮やかな色漆塗りの輪島塗

 


図2 いしかわ伝統工芸フェアへの出展
(平成25年2月8〜10日東京ドームシティ・プリズムホール)

 

担当:繊維生活部 梶井 紀孝(かじい のりたか)

専門:漆製造、工業意匠

一言:新しい技術、製品の開発を目指します。