平成24年度主要事業の紹介

工業試験場は、技術指導、研究開発、試験計測を業務の3本柱として、新分野進出等による新産業の創出とものづくり技術の高度化を技術的側面から支援しています。平成24年度主要事業体系を前頁に示しましたが、以下に主な事業の概要を紹介します。

技術振興
外部評価委員会等活動事業
 工業試験場の試験研究業務の評価ならびに施策・業務展開に関する意見・提言を受け、業界ニーズに合致した試験研究等の業務推進と技術情報交流を促進するため、産学官の有識者で構成する外部評価委員会・技術振興委員会を開催します。
 
技術普及
技術成果普及事業
 研究・指導の成果発表、成果物の展示などを通じ、技術支援の内容、方法を具体的に紹介することにより広く県内企業への技術普及を図ります。また、県内各地域で技術交流会を開催し、地域産業の活性化を支援します。
 
技術指導
(1) 中小企業基盤技術指導事業
 県内の産地や地域の企業を定期的に巡回、あるいは個別に企業へ出向き、基幹産業の生産技術や固有技術などの指導を行います。
(2) 中小企業特別技術指導事業
 研究員等派遣指導、技術移転フォローアップ推進指導を行うことにより、県内企業の新製品開発や新分野進出を促進します。
(3) モノづくり技術高度化開発指導事業
 企業の技術者が工業試験場での研究・試作・分析などの業務に参加し、研究開発や試作のノウハウ、評価・分析技術の習得を支援します。
 
研究開発
(1) 産学官連携研究
 今後の成長が期待されるライフサイエンス、情報通信、環境、ナノテク・材料技術分野などにおける大型研究開発プロジェクトに加わり、産学官連携の研究開発を行います。
(2) 新産業技術分野研究開発事業
 今後の成長産業を支える重点技術4分野(ライフサイエンス、情報通信、環境、ナノテク・材料)に関連するテーマのうち、市場ニーズや幅広い業界への波及効果の高い技術開発を行い、本県産業の競争力を強化します。
(3) 技術融合分野研究開発事業
 産業構造の複雑化によってこれまでの業際間で生まれた新しい産業ニーズに対応するため、公設試験研究機関の分野横断的な研究開発を行います。
(4) 基幹技術分野研究開発事業
 本県産業の基幹をなす生産技術分野において、新市場を創造する商品等を開発し、県内産業の競争力の強化を図るための研究開発を行います。
(5) 経常研究事業
 県内業界ニーズに対応する生産技術や計測評価技術の高度化、新商品開発支援のため、基礎的な要素技術の研究開発を行います。
(6) 企業参画型等研究開発事業
 県内企業等の個別ニーズに対応できる研究開発(企業参画型、企業ニーズ即応型)事業を実施します。企業参画型では、工業試験場の研究テーマに参画する企業を公募して連携し、早期の実用化を目指します。企業ニーズ即応型では、企業個別の技術課題を解決する受託研究を行います。
 
試験計測
モノづくり支援機器整備事業
 本県の特徴的な産業である建設機械・工作機械、情報通信機器、繊維製品、伝統・発酵食品、漆器、九谷焼等の地場産業の新製品・新技術開発や品質管理を支援するための機器を整備します。今年度は「高精度表面粗さ測定機」、「高速ビデオシステム」、「炭素硫黄分析装置」等を導入します。
 
試験室、設備開放
(1) モノづくり支援センター運営事業
 設計から試作、評価まで行うことができる試作開発環境(機械、電子、繊維、食品、伝統工芸等)の提供と設備の活用のための技術支援により、中小企業の固有技術の高度化、企画提案型企業への転換を支援します。
(2) 新分野創造開発支援センター等運営事業
 研修室、インキュベータ、産学官共同開発室、生活環境室、電波無響室の他、各種の試験研究機器を地域企業に開放し、企業の研究開発を支援します。
(3) 次世代産業創造支援センター運営事業
 次世代産業として今後の成長が見込まれる「炭素繊維分野」、「機能性食品分野」等の実用化に向けた取り組みを加速させるため、産学官連携プロジェクトの推進により次世代産業の創造を支援します。

連絡先:企画指導部
TEL 076−267−8081