電子回路の高周波対策技術を普及  ―石川・富山の地域連携で企業と合同研究会を開催―

 家電製品などの電子機器は、高い性能と共に高い信頼性が求められています。したがって、電子機器自体から発生する高周波の電磁ノイズによって他の電子機器に影響を与えないための電子回路技術が必要とされています。しかし、企業単独では解決が難しいことも多く、開発の支援が望まれています。

 そこで、石川県工業試験場と富山県工業技術センターでは、「電子回路の高周波対策技術」に関する支援体制を強化するため、平成21年度中部イノベーション創出共同体事業(中部経済産業局採択事業)の提案型連携構築事業を実施しています。本事業では、両県内の企業と合同の研究会活動を通して、両公設試が整備してきた設備・人材・技術の共有化を図り、企業の技術課題解決を支援する体制を構築します。

 研究会では、外部の専門家による講演会や両公設試が保有する設備の紹介により情報を共有し、かつ両県の技術者が交流する場を提供しています。専門性の高い分野にもかかわらず、これまでに開催した2回の研究会に延べ36機関、81名が参加し、活発な活動を行っています。

 地域における研究開発能力の強化を目指して、地域連携による研究会活動を継続していますので、ご興味のある方は、是非ご参加ください。

 


地域連携による実施体制

 

担当:電子情報部 橘泰至(たちばな やすし)

専門:電子回路

一言:他機関と連携することで、研究開発の可能性が広がります。