耐電磁ノイズ評価試験機器  ―最新規格に準拠した試験が可能に―

 電磁ノイズによる電子機器の誤動作が問題になっています。特に医療機器や輸送機器の誤動作は、人命に関わる事故の要因になり得ます。これを防止するため、電磁ノイズに対する耐性試験が国内外の規格で定められており、規格を満足しなければ対策を講じる必要があります。

 工業試験場では、信頼性の高い電子機器の製品開発を支援するため、最新規格に対応した耐電磁ノイズ評価試験機器(図参照)を導入しました。本試験機器では、(1)静電気放電による高電圧(対応規格:IEC61000-4-2及びISO10605、最大電圧:30kV)、(2)繰り返しの速いパルス状の高電圧(バースト試験、対応規格:IEC61000-4-4、最大電圧:4.8kV)、(3)誘導雷現象の高電圧・大電流(雷サージ試験、対応規格:IEC61000-4-5、最大電圧:15kV)を模擬した電磁ノイズを作り出し、電子機器に印加することで、耐電磁ノイズ性能を評価できます。


静電気放電試験

雷サージ試験

バースト試験

 

担当:電子情報部 橘泰至(たちばな やすし)

専門:電子回路

一言:電子機器の信頼性を高めるため、耐電磁ノイズ評価が重要です!電磁波の測定(エミッション)と合わせて、是非ご利用ください。