近年、コンピュータの普及や印刷技術の向上により、色を多く使った画面や印刷物が増加しています。しかし、このことが特定範囲で色の差が感じにくい色覚特性を持っている方や、色の見分けがつきにくい高齢者にとって、新たなバリア(障害)になることも多くなりました。多くの色を使って分かりやすく情報を伝えるつもりが、300万人といわれるこの様な色覚特性の方や、それ以上に多い高齢者に伝わらなければ、情報を伝える方にも不利益となります。
この様な、色によるバリアを取り除く『色覚バリアフリー』の対応が求められてきています。しかし、色の組み合わせパターンは無数にあり、見やすい色の組み合わせを例示する程度では、対応しきれない問題です。
そこで、ホームページ、看板、印刷物、ゲームの配色などを、様々な色覚特性の立場になって検討できるように、まず、2色型色覚の見え方を再現するシステムを開発しました。これにより、何度でも事前に見やすさをチェックできるようになりました。
今後は、3色型色覚(色弱)や高齢者などの見え方を再現するシステムを開発し、県内製品の色覚バリアフリー化の道具として活用しながら、色覚バリアフリーを推進していきたいと考えています。 |