技術ふれあい’98
レーザ光を利用した円筒形状部品寸法測定の自動化
株式会社 東振テクニカル
 工作機課 CG室係長 寺井 信之

■技術開発の背景

 当社は、ベアリング用ころ等を生産する「心なし研削盤」の製造メーカである。同機は、砥石によりころの外周を研削して一定寸法に仕上げるが、砥石が摩耗するところの寸法は増大する。従来のころの寸法管理には、検査員による抜き取り検査が行われ、砥石の必要切り込み量を手動で調整する必要があった。当社では、省力化・自動化を進めるため、ころ直径の自動計測装置と測定データに基づき砥粒の自動切り込みが行えるシステムの開発が必要となった。

■技術開発の内容

 ころの寸法測定には、ころの直径の変更にともなう測定ジグ交換などの段取り換えが不要なレーザ外径測定方式を採用した。測定データは、インターフェースを介して高速でパソコンに取り込み、平均化演算処理を行った。また、ころに付着した研削液やゴミ、ころところの間のすき間などによって生じる誤差データを取り除いて演算処理する工夫も行った。

■製品の特徴

(1)通し送り心なし研削加工した工作物の直径を測定分解能0.1μmで非接触連続測定することが可能になった。
(2) 測定結果を心なし研削盤の制御装置にフィードバックすることにより,工作物の直径変動を±0.5μmにすることが可能になった。

■今後の展開

1.データ処理速度の高速化
2.小径ころへの適用が可能な搬送方法の開発


代表者名 代表取締役 中村 敬
住所 〒923-0061 小松市国府台5丁目1番地1
TEL 0761-47-4222 FAX 0761-47-4221

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