■技術開発の背景

　小松地域は建設機械を中心とした機械金属加工業が集積しています。景気低迷が長期化している中、当業界としてもこれまで通りの企業形態を維持するだけでなく、真剣に新規受注開拓や新規分野への進出を進めていく必要があります。
　小松鉄工機器協同組合では、地域技術のさらなる高度化を図り新分野への進出を促すため、国の補助事業（小松地域特定中小企業集積活性化事業、平成５〜９年度）を受け、新技術導入のための研究開発を実施しました。

■技術開発の内容

　研究開発は、小松鉄工機器協同組合内に、組合員企業１２社と工業試験場で構成した小松ＳＳ（精密測定）技術研究会を発足し、研究所を延べ６０回、技術研修会を延べ１８０回開催するなどの活動を行いました。
　研究内容は、(1)ＣＢＮ工具を用いた焼入れ鋼部品の高精度加工技術と、(2)異種金属材料（ステンレス鋼と炭素鋼など）の溶接加工技術で、それぞれ技術部会を設けて研究開発を進めました。
　研究の成果は、機械工業見本市’９７、第１０回石川件技術交流展に出展したほか、「小松地域建設機械業集積活性事業報告書（平成１０年２月）」及び、特に溶接実験デーやを「加工技術マニュアル（平成１０年３月）」としてまとめ、組合員などに技術普及を図っています。

■今後の展開

　これまで取り組んできた技術を企業内に定着させるよう人材育成を強化するとともに、常に新しい技術への挑戦、新分野への取り組みを行い、地域の活性化に努めて行きたいと考えています。

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